柔和

人が集まるところにはどこでもリーダーがいます。リーダーは文字通り人々を導く人なので目立ちます。従ってリーダーは手本を示さなければなりません。良い姿を見せる時、人々はリーダーに従います。聖書でパウロは大胆にこう言います。
'わたしがキリストに倣う者であるように、あなたがたもこのわたしに倣う者となりなさい。' (コリントの信徒への手紙一11章1節)
リーダーは手本を見せる人です。それならリーダーはどんな姿を見せるべきでしょうか。
どんな姿を見せる時に人々は感動を受け、リーダーを認めて従うのでしょうか。
人類歴史上、最高のリーダーはイエス様です。1979年にアメリカで歴史上、最も尊敬される人物についてアンケートをとったことがあります。当然イエス様が1位で、2位はイエス様を熱心に見習おうとしたリンカーン大統領でした。イエス様はどんな方でしょうか。世の中の人たちの目に映ったイエス様のどんな姿が尊敬すべき姿であったでしょうか。イエス様はご自分を次のようにおっしゃいます。 'わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい。'(マタイによる福音書11章29節) 聖書では謙遜をしばしば柔和で表現します。従ってイエス様の御言葉を言いかえれば　'わたしは心が柔和でさらに柔和な者である'となります。イエス様の姿はまさに柔和そのものです。
リーダーに一番重要な姿は柔和であります。特に教会のリーダーたちは柔和な者でなければなりません。人々は教会のリーダーを見る度に暖かさとやさしさ、愛を感じなければなりません。教会のリーダーなのに表情が硬くて怒りっぽい人で怒鳴り声を出すとすれば、たとえ彼がどんなに教会の仕事を一生懸命にこなすとしても人々は彼を怖がるのであってリーダーに従わず、尊敬しないでしょう。そして教会のイメージも決して良くはないでしょう。柔和なリーダーが多い教会は必ず愛で評判になるはずです。
キャロル・メイホルは柔和な人々を観察し、彼らの共通の特徴について以下のように話します。
'柔和な人は決して声を上げません。そして気に障ることを言わず、口調がやさしいです。
柔和な人は顔をしかめず、眉毛を上げません。
柔和な人は親切で自分の感情より他人の感情を先に考える人です。
柔和な人は心が広く、頑固ではなく、わがままではありません。'
そして柔和というのは強いけど甘く、外柔内剛であり、断固としているけど慈しみ深いと言います。
ひょっとすると柔和というのは完ぺきな性格なのかもしれません。柔和は真理と愛が絶妙に溶け合った性格です。従って柔和な人は力があり、感動を与えるのです。そのため人々は柔和な人に心が引かれるのです。
'柔和な人々は、幸いである。その人たちは地(人)を受け継ぐ。'(マタイによる福音書5章5節)