消防士
 
韓国のある教会で実際にあった出来事です。主任牧師が早天礼拝後、トレーニング服を着て運動しに行く途中、教会の女子執事と道で会いました。ところで、よりによってそこがあるホテルの前でした。二人は、そのホテルの前で気持ちよく挨拶を交わしました。ちょうどその時、その道を通っていた他の女子執事がその風景を見ました。それを目撃した女子執事は、悩んだ挙句、自分と親しい他の女子執事にその話を恐る恐るしました。彼女は、こう言いました。
「あなただけにいうけど、二人きりの話だから他の人には絶対言っちゃだめよ。二人だけ知っておいて一緒にお祈りしよう。」
彼女は、深いため息をつきながら話を続きました。
「これって、どうすればいいか分からないの。あのね、たまたまあるホテルの前を通っていたら、うちの牧師先生と他の女子執事がそこに立っていたのよ。」
この話を聞いた女子執事は、自分と親しい別の女子執事にこう言いました。
「あなただけに言うことだから、絶対他の人には言っちゃだめよ。びっくりしないで聞いてね。うちの教会、大変なの。誰かから聞いたけど、牧師先生が他の女子執事と朝早くあるホテルから出たらしいよ。これって、どうすればいいの。」
そして、このうわさは瞬く間に全教会に広まりました。もちろん、牧師と女子執事が浮気をしたといううわさになっていました。悪いうわさは、密かにしようとすればするほどもっと早く広がります。それでささやき千里という言葉もありますね。この間違ったうわさで、その教会と牧師は想像を超える困難にぶつかりました。人々は牧師を信じなく、間違ったうわさを信じました。多くの信者が偽りのうわさにだまされ、教会から離れる苦しみをなめることになりました。
　話すことはとても簡単です。時間もかからないし、金もかからない、難しくもありません。特に、悪い言葉は、学ばなくても自然にすらすら出ます。しかし、何も考えずに話したその言葉が、どれほど大きな破壊力を持っているかはあまり分からないかもしれません。言葉は、人生を根こそぎ燃やせたりもすると聖書は語っています。前の話がそれを実証しています。間違った一言が、教会を全部燃やせる恐ろしい破壊力を持っています。肯定的な言葉より、否定的な言葉が遥かに力が大きいです。間違った言葉は、炎より怖いです。教会が火事にあうと建物だけ燃やし、逆に信者たちは苦難を通してもっとお祈りしながら一つになり、新しい教会を建てますが、信者の口から炎のような言葉が出ると、信者たちは離れてしまいます。
　特に、信仰の人々が教会での言葉の火の用心をすべきことが一つあります。言葉を移してはいけません。他言してはいけません。どんなことがあっても、言葉を伝えないことです。言葉は、他人の話をまた他の人に話すことですぐうそになってしまいます。いかに正直な人の話でも、伝われたことでその瞬間うそになってしまいます。人は、言葉を伝える時にそのまま同じく伝えることができません。必ず自分の考えと観点を入れて伝えます。そうすると、真実はなくなってしまいます。前の例を見るととてもよく分かります。「牧師と女子執事がホテルの前に立っていた」ということが一人を通ると、「二人がホテルから出た」ということに自然に変わってしまいます。そうすると、他の人々は当然二人の不倫として受け入れてしまいます。いや、もっと発展して隠している子供がいるという話まで発展したのも実際聞いたことがあります。言葉を伝えることはとても恐ろしいです。言葉を伝えるのは、火を油缶に移すことよりもっと怖いことです。結局、全体を一つも残さず燃やしてしまいます。言葉を伝えることは、サタンのもっとも一般化された戦略です。自分で止めないと、その言葉の炎は決して消すことができません。信仰の人は、言葉の火をつける人になってはいけません。言葉の消防士になるべきです。
「言葉の用心、閉じた口ももう一度確認。」