謙遜
中国で働く韓国人事業家の面白い話があります。
彼は、中国で車を運転している時に交通違反をたくさんしたけれど, 一度も罰金を払ったことがない人です。 その秘訣は、「謙遜」でした。 交通違反で取り締まりにかかれば, 一応洋服の襟をただして車から降りて丁寧に両手で兔許証を提示します。 そして中国語はちょっと吃ります。 自分が外国人であることを知らせるためです。 そうすると、見ている中国人たちが一言ずつ添えてくれるそうです。 「あ! あの外国人はいい人だ。。」そうしたら、外国人の丁寧な態度に肩をすくめた警察は 「次からは気を付けなさい。」という言葉だけ残していくというのです。
人は誰も謙遜な人には寛大になります。 驕慢は、相手を見下す態度だけれど, 謙遜は相手の顔を立ててあげます。 誰かが自分を見下すと思えば頭に来ます。 それでその人を崩す機会だけを狙います。 しかし、誰かが私の顔を立ててくれれば、その人の事は全部正しく見え、また手伝ってあげたいというのが人情の常です。 聖書ではこの真実をこのように表現します。
「破滅に先立つのは心の驕り。名誉に先立つのは謙遜。」(箴言18:12)
一言でいうと、謙遜は人事万事亨通ということです。 まさに万事謙通です。 イエス様も十字架の謙遜があったため、神様がすべての名前の上にすぐれた名前をくださいました。 謙遜は人を高めてくれます。
　ところで、人間は面白いです。 交通違反をすればどうしても言い訳を言おうとしています。 それがだめだったら、先に怒ったりします。 そうだとして状況がよくなるということは決してありません。警察に問い詰めて、抗議し、怒って傲慢な行動をして罰金の免除を受けた人はいないでしょう。大目に見てくあげようとしたことも、むしろ「けしからん罪」にかかって罰金をもっと払われる場合もあります。人間関係において、本当の自己防御は、先に攻撃して機先を制することではなく、まず謙遜で相手の気と顔を立ててあげることであることを、意外に人々はよく分からないようです。 分かると言っても、先に謙遜を使う人は珍しいです。 どうしてですか? 人々は、自分の過ちを認めることを死ぬより嫌がります。それで、確かに分かる過ちでも、ずっと意地を張ります。どうしても自分の顔を立てようとします。 それが自分を守る唯一の道だと勘違いしています。 それで、驕慢になって先に怒ったりします。しかし、本当に自分を守ってくれる知恵の道は、その反対にあります。 自分ではない相手の顔を立ててあげることです。 相手を立ててあげようとすれば、当然自分は低くならなければなりません。 それが謙遜です。とても簡単な事です。 
自分を少し低めれば、相手はすぐ高くなります。 相手の顔が立ちます。 言い訳と驕慢は、結局自分を自ら崩すブーメランになります。
謙遜訓練、どうですか?
交通違反でも, 夫婦関係でも, どんな問題にぶつかった時にも、先に怒ったり、問い詰めたり、覆い被せずに, 襟をただして丁寧に両手で兔許証を提示してみませんか? そうしたら、町ごとに家庭ごとに罰金なき幸せな世の中になるのではないでしょうか。