「カーネーション」
 
あるお母さんがいました。そのお母さんは、母の日になると４つのカーネーションを一日中胸に貼っています。人々は欺きます。『まだ若いのにダサいじゃない？』　しかし、そのお母さんは、4つのカーネーションをとても誇りに思います。このお母さんには、子供が4人います。二人は自分が産んだ子で、他の二人は神様が賜物でくださった子供です。
それは、つまりこういうことでした。病気だったお父さんと一緒に住んでいた兄弟がいました。自分の命が少ししか残っていないということを知ったお父さんは、子供たちを預ける所を探しました。彼が見つけたのは、鐘路（チョンロ）5街にある教会でした。彼は城南（ソンナム）という所に住んでいましたが、神様がそのお父さんの祈りを聞いてくださり、子供たちの面倒をちゃんと見てくれる新しい両親を、かなり遠くから探してくださったのです。新しい親として選ばれたお母さんは、自分が多くの候補の中で選ばれたことに感謝しながら胸がドキドキしました。『神様が私たちをこんなに良い人だと見てくださったなんて…私たちをこんなに信じてくださったんだ…』小さい家に急に子供が倍になりました。夫婦は、自分たちの部屋がなくなって台所兼リビングルームで寝ました。朝になると、一つだけのトイレ兼洗面所には長い列ができました。夫婦は、この子供たちを世の中で一番大事な宝物だと思いました。そして何より、自分たちを信じてくださって子供たちを預けてくださった神様をがっかりさせないために努力しました。この話は、ユ・ジョンオク牧師婦人の家族の話です。
とても感動的な話です。その兄弟の親戚は、子供たちを預けられるかもしれないということで、お葬式にも現れませんでしたが、この夫婦は逆に感謝をもって自分の子供と同じく育てました。大学まで行かせました。本当の親が育ててもこれよりうまくできないと思えるほどきちんと育てました。その兄弟について分からない人々は、娘さんがお父さんに似てて美人だとほめたりしました。夫婦は、立派に育った子供たちに感謝しました。
　今の世の中はとても大変です。自分の子、自分の物、自分の仕事…多くの人々が自分のことばかりしか知りません。利己主義の誘惑が広まっています。非常に自己中心的です。自分に利益になることが正しいことで、自分に損害になると、いかに良いことでも悪いことになってしまします。
考えを変えなければなりません。世の中に自分のものはありません。すべてが神様のものです。子供も神様のもの、時間も神様のもの、命も神様のものです。神様のものという観点から見ると、子供も自分の子、他人の子という区別がありません。肉的に苦労して産んだだけが自分の子供ではありません。神様が与えてくださる通路は一つだけではないということです。苦しみで与えられたり、賜物で与えられたりもします。賜物で与えられたら、もっと感謝すべきです。自分がしたことがないからです。来たルーツが大切ではなく、神様が与えてくださったことが大切です。ユ牧師婦人はこれを知っていたので、感謝と喜びをもって子供たちを育てました。
韓国は、子供輸出国でよく知られています。西洋人は、東洋人の子でも自分の子として養子に入れます。しかし韓国人は、他人の子供を育てることが一番難しいようです。
　愛は、質が大切ではありません。愛は、地境が大切です。誰でも、自分の子は大変愛しているからです。聖書で語られている愛は、愛の深さをいうのではなく、愛の広さを言います。自分だけ愛し、自分の子供だけ愛していた初歩的な愛から、その愛を他人にも広げることが重要です。神様は、御自分の子であるイエス様だけ愛されたのではなく、独り子を通して地球人も同じく愛されました。それが、十字架の愛です。信仰の人の力は、十字架のその愛の地境を世に見せることです。