歩幅

最近日本の企業は、社員の健康づくりに乗り出しているそうです。社員が健康になると病気休暇も減り、仕事に集中することができるということで会社にも益になるので、そこに投資をたくさんしているようです。健康食品を無料で提供する会社や、健康いすを提供する会社もあります。ある会社は、たくさん歩くことが健康にいいということで、動線をわざと長く作っています。４０メトルだったら十分行ける距離を、わざと１００メトルにしています。歩幅にもたくさん気をつけています。歩幅が広いと、エネルギーの消耗が大きいそうです。なので、社内で健康のためにわざと遠距離を広い歩幅で歩くことを勧めているということです。時間の無駄に見えるかもしれませんが、社員の健康のために配慮したことでしょう。
昔は食べられなくて健康に問題が起こりましたが、今は食べ過ぎて逆に調子が悪くなります。おいしいものをたくさん食べるからエネルギーは多くなりますが、ずっと座っているばかりなのでエネルギーが消耗できずに蓄積されてしまい、体に異常を招きます。昔の人々は、油が大好きでした。栄養が高いからです。それで、油豊かな祝福が最高の祝福でした。聖書でいけにえをささげる時に、油は食べられず、燃やして神様にささげたのも、一番栄養があって良いものを神様にささげるためでした。ところで、今は逆に油がない食べ物が脚光を浴びるようになりました。カロリーが低いからです。少なく食べるために、胃を小さくする手術を受ける人もいるようです。ある若い独裁者は、チーズが大好きでコントロールができないほどだったので、若いのに片足を引きずるようになったとも言われます。いかに力があって権勢が天を衝くようだとしても、食欲ひとつコントロールできないのが、我々人間です。本当に偉大な人は、欲を治める人です。節制は、人生最高の力です。欲心のために、人生をだめにする人が本当に多くいます。健康だけではなく、人生を丸ごと滅ぼす人々は、私たちの周りにはたくさんいます。欲心を満たすことが能力ではなく、欲心を節制することが本当の能力だということを、人々はよく分かりません。欲望を満たそうとすると、それが自分を徐々に殺すということにまったく気づきません。聖書ははっきり語られています。欲望の実態をこのようにはっきり言ってくれるところもないでしょう。
「欲望ははらんで罪を生み、罪が熟して死を生みます。」　（ヤコブの手紙１章１５節）
欲望は友達ではなく、敵です。
車両は、燃費がいい車が良い車です。しかし、食べ物は燃費が悪い食べ物が良い食べ物です。つまり、カロリーが低い食べ物です。なので、食べ物ごとにカロリーが書かれています。車の油は、なるべく少なく使おうとしますが、人の体のエネルギーはなるべくたくさん使おうとします。エネルギーが必要以上に入ると、健康が悪くなるからです。それで、人々はエネルギーを少しでも多く使うために、時間を作って運動をします。方法は、簡単です。最初から少なく食べればいいです。そうすると、お金の節約、時間の節約、健康の有益がいっぺんに来ます。しかし、食欲があるから、これが簡単ではありません。欲望ひとつがこのすべてを奪ってしまいます。 貪欲は偶像礼拝だ（コロサイ３章５節）とも言われます。それゆえ、貪欲を治める人が、信仰深い人です。貪欲をコントロールする人が、本当に力のある人です。
欲望というやつは、とても悪いやつです。天使の仮面をかぶって私たちのところに来て、私たちを死亡に連れて行く一番悪質なやつです。おいしいという仮面をかぶって私たちに食欲を沸かせ、豊かだという言い訳をもって、物欲にとらわれ、便利だという仮面をかぶって、無駄遣いをさせます。欲望に対する勝利こそ、人生の勝利です。