体面を捨てて

夜12時から翌日午後6時まで毎日18時間トンデムン市場を回る女性がいる。
保険設計士である彼女は会社で4回も保険実績のトップになった人だ。
彼女には絶望と言う言葉がない。
‘10年前の外国為替危機の時よりさらに厳しいいと言われる2009年に果たして希望を持てるでしょうか？’
という難しい質問に彼女は堂々とこう答えた。
‘当然持てます。ただし、情熱的に仕事にかかり、他人の目などを恐れてはならないという条件付きです。’
その一例として彼女はある従業員の話をしてくれた。
彼女が行く常連のサウナで働いている従業員はアカスリとマッサージの仕事をしているが、とても丁寧にアカスリをするので月収が1000万ウォンにもなると言う。
最後に彼女は強調してこう話した。
‘体面を捨てて懸命に生きれば、誰でも成功を手にすることが出来ます。’
誰もが成功を夢見る。経済が厳しくてもそれなりの成功を夢見る。
しかし、成功は夢見る人にそのまま訪れることはない。
夢を見たならその夢の設計図通りに一生懸命に努力しなければならない。
努力していないのに叶う夢などはない。汗を流すほど夢は叶う。
夢の実現は汗の量と比例する。
惰性も怖いが、人の熱心を妨げる大きい障害物がもう一つある。
それがまさに‘体面’なのだ。特に韓国人は人の目をとても気にする。いや人の目を恐れている。そのため、状況によっては知り合いが現れると隠れたりもする。
ところが海外に出ると人は変わる。
周囲に知り合いがいないため、大学の教授であった人も八百屋、クリーニング屋などなんでもかんでも構わず熱心に仕事をする。海外に出ると体面を気にせず気楽に生きられるため、多くの人は安らぎを感じる。
アカスリをしようが、練炭の配達をしようが、掃除をしようが構わない。
嫌な仕事ほど貴い仕事かも知らない。外見がよさそうに見える仕事の誘惑に勝たなければならない。
仕事を選ぶ人は仕事が出来ない。汚らわしく見える仕事こそ貴い仕事が多い。その種の仕事は奉仕することによって人に喜びと幸せを与えるからだ。
信仰する人は仕事に対してどんな態度を持つべきだろうか？
‘何をするにも、人に対してではなく、主に対してするように、心から行いなさい。’　(コロ3:23)
たとえ、自分がする仕事がみすぼらしい仕事であっても主のための仕事として捉え、主に対してするようにすれば、驚くほどの誠意と情熱が出る。そして驚くほどの結果につながる。仕事を嫌な仕事として考えると情熱は冷め、貴い仕事として考えると情熱が湧く。
ロレンス兄弟は仕事に対する良いモデルなのだ。
彼は修道院の台所で働いたが、神様の最も貴い仕事をするように働いた。従って彼の人生は今日に至って多くの人たちに感動を与えている。
汚らわしい仕事と貴い仕事の区別はない。ただ自分自身がそのように思うだけなのだ。
汚らわしい仕事を尊く思い、熱心に働く人こそが誠に貴い人である。
成功を願うのか？
体面を捨て、任された仕事に最善を尽くしてみよう。それから成功を論じよう。