「ブロック一枚」

今回もジョン・ワナメーカーの話を通して恵みを分かち合いたいと思う。
ワナメーカーが13歳の時の話である。
彼が通っていた教会は雨が降ると屋根からは水が漏れ、
教会の庭は泥だらけになり、教会が大変なことになっていた。
しかし、いつからか教会の庭にブロックが一枚ずつ敷かれていた。
教会にブロックが少しずつ敷かれているのを見た牧師先生は
誰がこのような良いことをするのか、非常に気になった。
密かに隠れて、ブロックの主人公を待っていた牧師先生は、とても驚いた。
幼い子ども一人が静に来て、夜明けの都度ブロックを敷いていたからだ。
この少年がワナメーカーである。彼は、父のブロック工場の仕事を手伝いながら、その代価としてブロックをもらい、教会の庭に敷いていた。ワナメーカーの密かな善行にとても感動した牧師先生は、次の日曜日にこのことを信者らに話した。
「大人の誰も関心を持っていなかったことを、幼い少年がこのように我々を感動させますね。」
少年ワナメーカーの密かな教会愛に、大人たちは皆感動した。彼らは自ら相談し、教会の庭だけではなく、教会の建物も新しくきれいに建て直した。

一人の少年の密かな教会愛がこのような素晴らしい結果を呼んでくるとは誰も考えていなかった。
善行をする時はもちろん落胆してはいけないが、
善を行うことについて、それをしているふりをしないこともとても大事だと思う。
イエス様も言われた。
「施しをするときは、右の手のすることを左の手に知らせてはならない。あなたの施しを人目につかせないためである。そうすれば、隠れたことを見ておられる父が、あなたに報いてくださる（マタイ6:3－4）。」
良い行いをする時は、人に知らせないようにという意味である。
このような人には神様の報いが与えられる。
人々は良い行いをする時、他の人に知ってもらいたいと内心期待している。
しかい、悟ってみるとこれほどばかばかしいこともない。
自分の善行を自分が自慢するとその善行は半分になり、隠すと倍になる。
もしワナメーカーが自分の善行を自慢したら、逆に大人から生意気な子だと叱られたかもしれない。隠すことと自慢することはこのように大きいな差がある。
これは、天と地の差だ。
隠すと天（神様）の報いがあるけれど、
ラッパを吹き鳴らすと、地(人)のねたみ、嫉妬だけ帰ってくるからだ。
善行をする時は、「隠れてすること」を必ず覚えてほしい。
隠れた善行は「ブロック一枚」のような小さいものでも、教会を建てる大きな力を現すからである。