罪より怖いものは?
イスラエルが南北に分かれました。南はユダ、北はイスラエルでした。
北側のイスラエルで最も悪名高い王はアハブでした。アハブはバアル崇拝の本拠地であるシドン王の娘、イゼベルと結婚し、サマリア地にバアルの神殿を建てバアル崇拝に陥った王です。そして、神様に仕える預言者達を見つけるたびに、残さずに殺しました。彼はまた、殺人と強盗の罪を犯した人でもありました。イズレエルの人、ナボトのぶどう畑が欲しくて彼を町の外に引き出し、石で打ち殺しては、ぶどう畑を自分のものにした極悪非道な人間でした。
このような人は、絶対に許されてはいけません。もし、このような人が許されるのであれば正義が崩れた社会になります。しかし、この人を許した方がいます。その方がどなたかといいますとなんと神様なんです。こんなときの神様は、人間の考えでは到底理解できません。
しかし、神様は彼の罪を完全に許してくださいました。彼にくだすつもりの災いを神様はくださないとされました。神様はなぜ、この重罪人を許してあげることにしたのでしょうか? その理由はただ一つ、謙遜です。
アハブ王がなんだかの罪の代価を支払ったからではなく、神様の御言葉の前でへりくだったからです。彼は預言者エリヤを介した神様の仰せを聞いて直ちに謙虚に悔い改めました。
「27.アハブはこれらの言葉を聞くと、衣を裂き、粗布を身にまとって断食した。彼は粗布の上に横たわり、打ちひしがれて歩いた。28.そこで主の言葉がティシュベ人エリヤに臨んだ。29.アハブがわたしの前にへりくだったのを見たか。彼がわたしの前にへりくだったので、わたしは彼が生きている間は災いをくださない。その子の時代になってから、彼の家に災いをくだす。(列王記上21:27~29)」
神様は謙遜な者に喜ばれます。
「神は、高慢な者を敵とし、/謙遜な者には恵みをお与えになるからです。(Ⅰペテロ5:5)」
恵みの中で一番は、お金では償えない罪を許される恵みです。神様はこの恵みをへりくだる者に与えてくださいます。なぜならば、謙遜な人は御言葉の前で必ず悔い改めるからです。神様は悔い改める者は必ず許すとされました。
「自分の罪を公に言い表すなら、神は真実で正しい方ですから、罪を赦し、あらゆる不義からわたしたちを清めてくださいます。 (Ⅰヨハネ1:9)」
南ユダで最も邪悪な王だったマナセも、神様の前では大きくひれ伏して悔い改めの祈りをしたため、重罪で監獄生活していた中でも、直ちに釈放され王様へと復帰することになりました。
「12.彼は苦悩の中で自分の神、主に願い、先祖の神の前に深くへりくだり、13.祈り求めた。神はその祈りを聞き入れ、願いをかなえられて、再び彼をエルサレムの自分の王国に戻された。こうしてマナセは主が神であることを知った。(歴代誌下33:12,13)」
罪は怖いです。罪の代価は死です。ところが、罪より恐ろしいものがあります。それは何でしょうか?高慢です。高慢は罪よりもはるかに怖いです。高慢に陥ると許される道がないからです。罪は悔い改めを通して許されますが、高慢は悔い改めを遮断するので、許しが不可能になります。多くの人は高慢を罪より軽く考える誤解を犯しています。
神様の前では、高慢が罪よりはるかに怖いです。罪ていうのは許される機会でもありますが、高慢はそのまますべてが終わってしまうからです。ユダが滅亡したのは、ゼデキヤ王の罪のためではなく、高慢さがあったからです。
「ゼデキヤは自分の神、主の目に悪とされることを行い、主の言葉を告げる預言者エレミヤの前にへりくだらなかった。(歴代誌下36:12)」
「破滅に先立つのは心の驕り。名誉に先立つのは謙遜。(箴言18:12)」
謙遜の後は悔い改めの心が生じて、その後には回復と名誉がついてきますが、高慢の後にはただ滅亡だけがついてきます。ちゃんとしておかなければなりません。罪よりもっとも恐ろしいのは高慢です。罪は悔い改めをもって蘇られる道が開かれますが、高慢は悔い改めることができないので滅亡しかありません。近代において最高の信仰の人であり、伝道の人であるムーディが「神よ!自分がが高ぶる者にならないように。」と、一生祈った理由がまさにここにあります。もし、罪を犯すことがあったとしても、高慢にはなってはいけません。
罪は救済になりますが、高慢は救済の道がないからです。
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1 コメント
中森千草
2017-08-01 09:00:52
それは、知らず知らずのうちに
高慢な心が成長していくからです。
御言葉。とても大事です。
しかし、教会に行く事もっと大事だと
思います。
これからも、がんばろう。