「成功の視角」


「日本のカーネギー」だと言える人は果たして誰だろうか。
「松下幸之助（まつした　このすけ）」だといわれる。
彼は、松下電器の創業者で、 National, Panasonicなどの有名なブランドを作った人でもある。
「どうしてこのように立派に成功することができましたか」という質問に対して、
彼は次のように答えたという。
「私は、三つの大きな恵みをもって生まれました。
第一は、家が貧しかったことです。11歳のときに両親が亡くなりました。生き残るためには、勤勉じゃないとだめだという真理を悟りました。
第二は、学問がないことです。小学校4年生までが私の学歴の全部です。それで、私は一生学ぶことに熱情を持つような幸運をもてたのです。
第三は、幼いころから体が弱かったことです。そのおかげで、私はいつも健康のために努力する幸運を得ることができました。」
なぜ、貧しいこと、学問がないこと、体が弱いことが成功の条件になれるのか。これは、失敗の条件のすべてを網羅したことではないか。
しかし、松下にはかけがえのない成功の条件だった。
彼には、この3つが成功の道に疾走させた最高のきっかけであり、エネルギー源であったからだ。お金がなかったから、誰よりも勤勉で生きる習慣がつけられた。 学問がなかったから、最後まで学ぼうとする姿勢を持つことができた。体が弱かったからこそ、一生懸命健康を管理することができた。
　人は、よく環境のせいにする。条件を検討する。状況を憎む。
このような人は、どんないい条件を与えても、もう成功はできない。
成功は外部の条件にあるのではなく、内部の視角にあるからだ。
絶対に、悪い条件というのはない。ただ、悪い視角があるだけだ。
悪く見えば悪い条件になり、よく見えばいい条件になる。
外部の条件が私たちを苦しませるのではなく、内部の視角が自分を苦しませる。
松下は、私たちと違う特別な環境を持つ人ではなかった。
彼はただ、成功できる「特別な内部の視角」を持っている人だった。
では、あなたはどのような「内部の視角」をもっているのか。
成功の視角か、失敗の視角か。