まさに、正直だね。
「W31」の作者ハヒョンロク会長が大学生時代の事でした。夏休みを迎え、その地域で広く知られているゼネコン会社でインターンシップとして働くことになりました。面接がある日偶然その企業の会長をトイレで会って、次のような質問をしました。
‘どうやってこんなに大きな成功をおさめることができたのでしょうか?’
すると、会長はたった一言だけしゃべって去ったそうです。
‘それは、正直だね’
このハヒョンロクという若い青年も「ひとえに、正直」をもとに今の大企業の会長になったと明かしました。その本で彼はある王様の後継者物語も紹介しました。
王様が皇帝の後継者たちを集めて種ひとつぶずつを分け与えて1年後にはどんなふうに育てたかによって後継者を決めると公言しました。皇帝の志願者の中にはリンという青年がいました。この青年は種を家に持ち帰って水をやりながら丁寧に育ちましたが芽生えることすらもできませんでした。1年の間、一生懸命力を尽くしましたが蒔いた種には何の変化もなくてものすごく落胆してしまいました。
いよいよ約束した日になって候補者たちは自分で育てた植物をもって王様の前に出てきました。皆が立派に育てた植物を意気揚々として持ってきました。ところが、リンは王様の前に自身の空の植木鉢をもって行きたくありませんでした。しかし、リンのお母さんは彼に空の植木鉢を宮廷に持って行ってその間にあった事を正直にありのまま報告しなさいと勧めました。
王様が候補者たちの植木鉢を見まわしました。いよいよ、リンの植物の順番になりました。他の候補者たちは空の植木鉢を見ながらからかいました。ところが、王様はリンの名前を聞いた後にこのように宣布しました。
‘さて、ここに君らのあたらしい皇帝がいるのだ。彼の名前はまさにリンである。1年前、私は君らに種を配りましたが、その種は全てゆでた種だった。だから、その種は芽生えができないのだ。しかし、君らは種を変えてだまして育ててきたのだ。しかし、リンは正直に俺が与えた種を蒔いて、それを植え付けた空の植木鉢をそのまま持ってきたのだ。だから、リンがこの国を導いていく新しい皇帝になるだろう。’
「13. 正しいことを語る唇を王は喜び迎え/正直に語る人を愛する。(箴言16:13)」
聖書の御言葉通り、正直だったリンは王様に愛され王様の後継者になりました。人は世の中では真っ先に「正直」を失っていきます。人が現実の前で正直ものになれない理由は貪欲のためです。ある状況で正直に言うと自分だけが馬鹿にされるかと思い嘘をついたりして、その状況で正直に行動すると自身の利益が減ることが明らかなため偽りを行うのです。人の心には自分をよく見せかけようとする誘惑が常に潜んでいます。
この貪欲な心を治めなければ絶対に正直さを守ることは出来ません。正直さを守るためには勇気が要ります。貪欲から勝てる信仰の勇気がなければ正直さを守り切ることが不可能です。
「11. 神に逆らう者の家は断絶する。正しい人の天幕は繁栄する。(箴言14:11)」
世間は正直な者は滅びると誘惑しますが、神様は正直な者の家を復興させると約束されました。損害又は人に後ろ指を指されるようなことを恐れずに愚直に(ぐちょくに)正直な人を主は今も探しておられます。
1 コメント
中森千草
2018-08-08 08:13:06
自分の身を守る事もあるでしょう。
しかし、一度でも嘘をつくと
嘘に嘘を重ねることになり、
結果、自分自身を苦しめる事になる。
何より自分の心にずっと残ります。
嘘は。。。