自分より貧しい人のために

景気が不況であれば、温情の手は減るように思えるが、そうではない。
社会福祉共同募金会に今年12月にかかって来たARS募金電話(1通話あたり2000ウォン)は去年に比べ、4倍以上増加した。
社会福祉共同募金会が主催した‘希望2009 分かち合いキャンペーン’でも去年に比べ、2倍以上である301億9600万ウォンにも上る募金が集まった。
景気が不況であるほど多額の寄付者は減るが、少額の寄付者は遥かに増えている。
なぜ景気が厳しいほど少額の寄付者は増えるのか？
忠清南道の瑞山に住んでいるJさんは家族を失った。
4年前に脳性麻痺1級の障害を持っていた娘が世を去り、2年前には事業の失敗が原因で肝硬化を患っていた夫さえ亡くなった。Jさんは絶望の中で生きていて糖尿病にかかり、さらに胃と目まで悪くなって生活保護対象者になり、毎月276000ウォンの補助金をもらってやっと生活している。その中、Jさんの人生に突然喜びが訪れ、奇跡が起きた。
偶然の機会にインドの貧しい子供を毎月3万ウォンずつ支援することになったのがそのきっかけである。
彼女はこう言った。
‘私にも世の中で役に立つチャンスがあることを悟って、私の人生は変わりました。
私が支援する子供が私のために毎日祈っているそうです。手紙を交わしていますが、私をママと呼んでくれます。私があげたのはたったの3万ウォンですが、その子は私に愛を与えてくれます。その愛のお陰で私はこんなに幸せに暮らしています。’
とても感動的な愛の物語である。
30万ウォンにもならないわずかなお金で生活しながら、毎月3万ウォンも他国の子供を支援して生きている。そうすれば、当然人生が貧しくなるように思えるが、むしろ、それによって人生に奇跡が起きたのだ。人生の真の満足と喜びは決して物によるのではない。
人生の奇跡は愛から始まる。
その愛は分かち合う時に私に訪れる。
誰と分かち合えばいいのか？ ‘自分より貧しい人なのだ。’
世の中には自分より豊かな人もいるが、自分より貧しい人が必ず存在する。
周りにそのような人がいるということは、あなたのためである。あなたに人を助けるチャンスが与えられているのだ。
それを通して貧しい人は生きるための物で満たされるが、あなたは愛で満たされる。その時こそ人生の生きがいを感じることができる。

人生がとても苦しいのか？絶望の中にいるのか？いやおうなしに生きているのか？
あなたの人生にも奇跡は起こりうる。あなたの前にも奇跡の道は必ず開かれている。
今すぐにその道を捜してみよう。あなたより貧しい人を捜せばいいのだ。そして自分が持っている十分の一でも分かち合ってみよう。あなたにはお金では買えない、愛と希望の水が必ず流れて来るだろう。従って賢い人は厳しい時ほど寄付をする。
状況が厳しい時に思い浮かぶイエス様の御言葉がある。
‘与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる。
押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに量りをよくして、ふところに入れてもらえる。’(ルカ6:38)