「手厚く与えなさい。」

御言葉//コヘレトの言葉　11:1-2

1.        水に浮かべて流しなさい。(Give generously.)
　人生に対する神様の望みは、豊富な実を結ぶことである。
「わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。」（ヨハネ10:10)　人々が株に投資し、商売に投資することも、もっと豊かになるためである。世間的投資は、笑う人がいれば必ず泣く人がいる。しかし、聖書的投資は皆を笑わせ、感謝させる。
では、神様は何をどうやって投資しなさいと言われるのだろうか。
「あなたのパンを水に浮かべて流すがよい。」（コヘレト11：1）とおっしゃった。これが聖書的投資法である。
この御言葉の意味はこうである。「手厚く与えなさい。そして忘れなさい。」
コヘレト11：1を英語聖書（TLB）では下記のように記されている。
‘Give generously, for your gifts will return to you later.’  
手厚く与えるから、まず相手が大喜びになる。そして、後になって自分に豊かな実として戻ってくるから、与えた人はもっと大喜びになるだろう。これが、神様の投資法である。皆が豊かで幸せになる秘法である。そのため、聖書は2節を通して繰り返して語っている。「七人と、八人とすら、分かち合っておけ／国にどのような災いが起こるか／分かったものではない。」これは、「できれば大勢の人に与えなさい。そうすると、あなたが苦しい時に必ず与えられる。」という意味である。たくさん与えた人は、苦難にあっても心配しない。神様が与えてくださるからである。
  
2.        与えなさい。
神様は「与えること」を「蒔くこと」だとおっしゃった。（6）
農夫が畑に種を蒔きながら、損害を被ると思うだろうか。惜しいと思うだろうか。自分が食べるべきものを食べずに、畑に蒔いていると文句を言いながら蒔くだろうか。正常な精神を持っている農夫なら絶対そう思わないだろう。彼は、食べるものがなくても、我慢して一生懸命蒔くと思う。なぜなら、その種は費やしてしまう種ではなく、蓄える種、いや、後で100倍の実を与える祝福の種であるからだ。
神様は、私たちにも100倍の豊富な実が結ばれる「人生の種蒔き方法」を教えてくださった。それは、すなわち「与えること」「敷く」ことである。与えることに物惜しみしてはいけない。手厚く与える人は、その人生も豊かになるはずである。農夫が種を蒔いて豊富な実を収めるように、与える人に神様は必ず豊かな実を予備してくださった。
人生の種は他人に蒔く。あなたの隣人があなたの大事な畑になってくれる。あなたの周囲に助けなければならない人が多いか。感謝しなさい。神様が蒔ける畑をたくさん与えたのである。畑が多いから、いかに感謝することではないか！そして、7人やら8人やら、できればたくさんの畑に蒔きなさい。そうすれば、その実はあなたのものになるのであろう。実が蒔いた者のものになるのは、神様の変わりない法則の中での法則である。
「他人に幸せの種を蒔くと、幸せの実は自分の人生に結ばれる。」
イエス様はこのように約束なさった。「押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに量りをよくして、ふところに入れてもらえる。」（ルカ6：38）だれにこのものすごい祝福の約束をなさったのか。イエス様をよく信じる人？お祈りをたくさんする人？聖書をたくさん読む人？違う。ただ、「与える人」になさった約束である。与える人が祝福された人である。その人は蒔く者であるため、必ず実の主人になるはずである。
イエス様は、「受けるよりは与える方が幸いである。」（使20:35)と言われた。では、本当に祝福を知っている人ならば、どちを選ぶだろう。当然、与える方である。しかし、いまだに大勢の人々は、「与えること」より「もらうこと」を好む。もらう愛だけ考えている。神様がご覧になって、いかに心を痛まれる姿であろうか。祝福を自ら蹴ってしまうからだ。
イスラエルには二つの海（湖）がある。ガリラヤ海と死海である。
ガリラヤ海にはたくさん魚が生きていて、イスラエルの人々もその水を飲みながら過ごしている。しかし、死海は文字通り死んでいる海である。魚一匹も生きられない海である。同じ水が流れているのに、どうして一方は生きている海で他の一方は死んでいる海だろうか。この二つの海の差はただ一つしかない。ガリラヤは水が入ってくる分、ずっと流されるに対し、死海は水が入ってくるけれど、絶対流さない。そのため、死ぬしかない。流されないと死んでしまう。たまる水は腐るしかない。あなたはガリラヤのような人生を生きたいか。あるいは、死海のような人生を生きたいか。
「与える人生」は健康である。与える人生は生命力が満ち溢れる。与える人生はいつも豊富と元気が溢れる。

3.        苦しい時こそ蒔きなさい。
人生の種はいつ蒔くべきだろうか。結論はこうである。苦しいから蒔けないのではなく、苦しい時こそ蒔かなければならない。
‘In times of difficulty, trust in the Lord and do good.’　(詩37:1-3)
人生が苦しい時こそ神様を信頼し、善を行なうようにと聖書は述べている。そうすると、たくさん実を結び、その苦しさが克服されるからである。
『あなたはできる』という本にいい事例が出ている。
大きく成功したことのある事業者が、会社が完全につぶられてしまい、会社と家族、お金を全部失って、神様と自分を憎み人生をあきらめようとする直前に、牧師先生に相談しに来た。
牧師先生は彼に「幸せな人生を本当に戻したいなら、関心の焦点を変えなければならない。あなたの問題は考えないで、あなたよりもっと苦しみを持っている人を助けてあげなさい。世の中には、あなたよりもっと苦しがっている人々がいくらでもいる。」
この助言を聞いた彼は、すぐ麻薬中毒者の面倒をみることをした。
数週間後に彼と会った牧師先生は驚いた。彼は喜びで顔が明るくなって帰ってきた。
完全に別人になって帰ってきたのである。
彼は涙をぬぐいながら話した。
「牧師先生、この2週間麻薬中毒者の面倒を見てあげたんです。（哀訴を聞いてあげる、お祈りしてあげる、励ましてあげる）私は今までこれほどうれしかったことはありません。本当に幸せな時間でした。私は一生自分だけのために生きていました。どうすれば自分が幸せになるかを悩みながら生きていました。やっと何が本当に大事かを分かりました。」その後、彼は仕事も入り、家も得た。
人生の真の幸せを得たいのか。
喜びと満足を得る最高の秘密が知りたいのか。「与えなさい。」あなたより苦しがっている人に、その人が必要なものを与えてみなさい。「与える人生より、祝福された人生、力ある人はいない。」与えるほどもらえる。
自分のために生きることは、だれでもできる。しかし、他人のためにいきることは、決してだれでもできることではない。本当に賢い人だけできることである。
苦難を克服する方法は、自分より苦しがっている人に「与えること」である。
寂しいか。自分よりもっと寂しがっている人の友だちになりなさい。
生きる喜びがないか。苦しがっている人を助けてあげなさい。
お金の問題で苦しいか。自分より少なく持っている人を助けてあげなさい。
自分の子どもが問題を起こしているのか。他人の子どもを助けてあげなさい。
体の調子が悪いか。自分よりもっと体を痛んでいる人を助けてあげなさい。
そうすると、神様はきっとあなたをあなたの問題から抜き出してくださるだろう。
これが、あなたが幸せになれる秘法である。
    
4.        与えのキー
神様が人類を救われた力は果たして何だろう。
神様が何かの超能力で人類を罪と死から救われたか。違う。神様が人類を救われた力は他になく、「与えること」の力である。
神様が独り子を「お与えになった」ことによって、私たちは滅びないで永遠な命を得ることになった。
「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」（ヨハネ3:16)
与えることが力である。与えるほど解決される。命を与えると、命を得る。神様もこの方法で私たちを救われた。イエス様の弟子たちは主のこの姿にあやからなければならない。それでこそ力が出る。神様は私たちのためにすべてを与えられた。「わたしたちすべてのために、その御子をさえ惜しまず死に渡された方は、御子と一緒にすべてのものをわたしたちに賜らないはずがありましょうか。」（ローマ8：32）
与えるほど神様にあやかる。弟子たちはこの姿を慕わなければならない。「与える」ことを通して救いの扉が開かれたように、「与えのキー」は解決できない問題がなくて開けない門がない。それで、世の中の人々はこれを悪利用して「ワイロ」というものまで作った。「与えのキー」は神様が私たちの人生にお与えになった「マスターキー」である。与えがある所には問題が身動きもできない。
神様の教会は与える教会になってからこそ、能力ある教会であり、
神様の弟子は与える弟子になってからこそ、正常的な弟子である。

手厚く与えてみなさい。そうすると、あなたの人生に奇跡が起こるのであろう。