妻の運転

人は似ているようですが中身は全然違います。夫婦の間でもそれは同じです。私たち夫婦は、車を運転する時にも大きな違いがあります。妻はスピード派ですが、私は安全派です。私が運転するとき、妻が隣でぶつぶつ言うと本当に嫌です。車を止め、ハンドルを任せたくなるくらいです。ところが、不思議なのは妻が運転する時、私も同じく小言をしています。
すべての人は、自分の過ちはよく見えませんが、他人の過ちはよく見える奇妙な目を持っているようです。立場が変わって妻が運転し、私が隣に座っていると私は妻よりもひどく小言をしたりします。眉をしかめながら、、、。
お小言をすると当然、雰囲気も冷ややかになります。お互いに心も傷つきます。
自分の妻に運転を教える途中、夫婦喧嘩をひどくして離婚の危機まで行ってしまったある牧師先生の話もあります。小言を喜んで受け入れる人はこの世にだれ一人もいません。いくら有意義な小言も同じです。特に夫婦同士の小言くらい無価値なものもありません。小言によって変わる夫も、妻もいません。もっとよくなるよう、熱心に小言を言っても戻ってくるのは、悪口や文句や相手を責める言葉です。夫婦の間は冷え込むだけです。小言の結果は、あまりにも残酷です。
この前、妻が長距離運転した時のことです。同乗する時に今日は絶対に妻に小言をしないと決めたわけです。小言をお祈りに変えることにしました。妻に対し小言を言いたくなるたびに、神様に祈りました。そうすると、ほんとうに絶えずに祈るしかありませんでした。車に乗るとよく寝れるタイプですが寝る暇もなく、祈り続けました。 驚くべきことは小言を祈りに変えたところ、妻も喜び運転も安全に出来ていました。私の願いが一度に叶ったわけです。スピードを出し過ぎると、祈ります。「神様、妻を安全運転で守ってください。」そうするとタイミング良く横の車線から大型トラックが急に入り込んで、妻の前途を守ってくれました。妻の車線は追い越し車線のためその都度、主がうまく速度を調節してくれました。小言では、速度調節がうまくできません。もしできたとしても相手に対し憎しみだけが増える一方です。しかし、小言代わりにお祈りをしたところ、相手が仕方なく速度調整をしてくれます。
小言は副作用がひどいですが、お祈りは副作用が全くありません。
夫は妻の小言で、妻は夫の小言で絶対変わりません。ただの要望事項にすぎません。夫婦の関係が悪くなるだけです。お祈りは、すべてを変えます。人も環境も変え、速度も変えます。
親も子供に小言しないでください。小言は子供に反抗心を持たせ、すぐにひねくれてしまいます。
祈りで子供の前途を導かなければなりません。小言がこみ上げてきたとき、神様にひざまずいて祈ってみてください。そうすると、子供がすまない気持ちで従順するようになります。
お祈りは人の未来も変えます。お祈りは人の心も変えます。
小言を祈りに変えると人間関係が地獄から天国に変わります。
『どんなことでも、思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい。 そうすれば、あらゆる人知を超える神の平和が、あなたがたの心と考えとをキリスト․イエスによって守るでしょう。(フィリピの信徒への手紙4:6～７)』