なぜ感謝出来ないのでしょうか？

なぜ感謝出来ないのでしょうか？この事について人々は堂々と言います。“感謝すべき事があれば感謝出来るでしょう？”と。そしたら、なぜ不平が多いのでしょうか？それは、身の回りに不平の種があまりにも多過ぎるからだそうです。果たしてそうなのでしょうか？多くの人々は感謝にあまりにも受動的で偏狭です。手に握らせてあげないと絶対に感謝しません。誰かが私に思いかけない好意を施す時は感謝します。大変な問題が解決出来ると感謝します。肉的に良い事がある時だけそれが感謝だと思います。その為、1日5つの感謝すべき事を書いてみるようにすると、そんなに一杯書けるもんかと思ってしまいます。

このような感謝は全て条件付の感謝です。思いもかけない良い事が起こらない限り絶対に感謝出来ません。これはどうしようもない事です。徹底的に受動的な感謝なのです。外部から与えられた時だけ感謝出来ます。だから1日5つの感謝は奇跡なのです。なぜなら感謝の種より不平の種がはるかに多い為であります。

だから、このような感謝は他の人々に感動を与える事は出来ません。無能な感謝なのです。一つ間違えると自己自慢の誘惑に陥る事になります。他の人々に嫉妬と妬みをもたらす事になるかも知れません。ひどい時は傷を与えたりもします。しかし、このような感謝とは打って変わって、自分に対する自信感も回復出来て他の人々にも大きな感動を与える事が出来る感謝があります。それは、肉的に見ると到底感謝出来ない状況での感謝です。ソン･ヤンウォン牧師が、二人の息子の殉教後に神様に捧げた9つの感謝がまさにそのような感謝なのです。

1. 私のような罪人の血統から殉教の子供達が生まれた事を神様に感謝します。
2. 数多くの生徒の中で、このような宝を主が私に預けてくださった事を主に感謝します。
3. 三男三女の中で、一番尊い長男と次男を捧げられるようにしてくださった事を感謝します。
4. 一人息子の殉教も尊いのに、ましてや二人の息子が共に殉教した事を最も感謝します。
5. イエス様を信じて天寿を全うし、床について安らかに死ぬ事も大いなる祝福と言うが、伝道する中で銃殺殉教した事を主に感謝します。
6. アメリカ留学を準備していた我が息子が、アメリカより最も良い天国に行った事で安心出来た事を感謝します。
7. 二人の息子を殺した敵を悔い改めさせ、養子としようとする愛の心を与えてくださった神様に感謝します。
8. 二人の息子の殉教で、数多くの天国の子供達が出来る事を信じられる事を感謝します。
9. このような逆境の中でも、神様の愛を慕い求める喜びの心と余裕のある信仰を与えてくださった事を感謝します。

このような感謝は絶対に環境から与えられる感謝ではなく、普通の人々が思い求める感謝でもありません。出来るものなら避けたい感謝なのかも知れません。しかし、このような感謝は多くの人々に大きな感動を与える偉大なる感謝です。偉大なる感謝はただ与えられる安っぽい感謝ではありません。偉大なる感謝は代価を払わなければ与えられない高価で尊い感謝なのです。

神様は“いつも喜びなさい”と語られました。これは、全ての事に感謝する事を言っています。自分が感情的に感謝だと感じた事だけに感謝する事とは全く違うものなのです。感情的な感謝は、真の感謝が出来ないようにする妨害物かも知れません。皮相的な感謝だけに留まらせる為であります。深みのある感謝をすべきです。その為には、肉的な感謝より霊的な感謝が多くなければならないです。ソン･ヤンウォン牧師の感謝は全て霊的な感謝でした。世の観点ではなく神様の観点と天国の観点から見た感謝なのです。だから肉的に見ると、全てを奪われ失ったように見えるかも知れないが、その中で9つもの素晴らしい感謝をする事が出来た訳です。

真の感謝の秘密は主を見上げる事です。主を見上げる時、病さえ感謝になります。その故、普段与えられていた健康な体が恵みであった事を悟る事が出来る為です。　主を見上げると、何も無い事も感謝です。主だけで感謝出来る機会が与えられた為です。主を見上げると、死ぬ事も感謝です。殉教の祝福になる為です。

お金より名誉より、感謝が多い人は本当に幸せな人なのです。不平は心に傷を残しますが、感謝は心を神様の豊かさで満たしてくれる為です。