唯一な欠点

聖書の人物の中で、世界に最も強く影響を与えた人物を選ぶとしたら、ダニエルではないでしょうか。ダニエルは、幼いごろ捕囚としてバビロンに捕らわれました。彼は、そこで総理になりました。時間が経つにつれ国と王は変わりましたが、ダニエルの職は変わりませんでした。ダニエルは、4人の王（ネブカドネツァル、ベルシャツァル、ダレイオス、キュロス）から続けて選ばれ、国の重責を担いました。もし、今の時代で大統領が4回も変わったのに、総理はずっと一人が勤めているとしたら、その人物は本当に立派な人に違いありません。一人の大統領の在任期間に、何人も総理が代わるということじゃなくでてです。
王が変わっても、その職が変わらなかったということは、王の上におられる方がなさったからです。つまり、万王の王である神様が彼を立てられ、守ってくださったからです。
神様はなぜ、ダニエルをそんなに愛されたのでしょうか。ダニエルは、聖なる人だったからです。ダニエルは、神様の御前で霊的な人でしたが、それだけでなく、人々の前でも欠点がありませんでした。なので、ダニエルを妬んだ人たちは、ダニエルを訴え出る口実を見つけることができなかったのです。
それで、聖書は次のように表現しています。
「それで彼らは、「ダニエルを陥れるには、その信じている神の法に関してなんらかの言いがかりをつけるほかはあるまい」と話し合い」（ダニエル6章5節）
スポルジョンは、これについて次のように述べました。
「あなたの良い点だけが、敵があなたの中で見つける唯一な欠点になるように。敵があなたを非難する機会を決して与えないように努力しなさい。」
信仰の人は、世の中で汚点を見せてはならないということです。
現代のクリスチャンたちは、神様の御前では聖なる人になろうとして、教会の中では良い所を見せようとしますが、世の中に行くと、聖なることについては考えすらしません。なので、世の敵たちからあら捜しされたりします。
しかし、ダニエルの信仰は、決して神様の御前だけきちんと行う信仰ではありませんでした。人々の前でも、とがを見せない完全さが、彼の信仰の本質でした。不信心な世の中で、世と同じく不信心な生活を送ると、その人は決して世の光になることができません。神様も、そのような人を世に立てられません。神様の栄光を表すどころか、むしろ神様の栄光を隠す人だからです。世にとがが多いゆえに、信仰の人はよりとががないように努力すべきです。信仰の人にとって、皆がやっているから自分もやるということは、話にならないことです。そのような人は、世に引き回される人です。世を引っ張っていくべき人が、逆に世に引き回されているなら、それは自らリーダーになることをあきらめる人です。
ダニエルがダニエルになったのは、偶然ではありません。彼は、暗闇の世を照らす十分な光を持っていました。信仰の人は、世の中で清くならなければなりません。
神様は、今もそのような人を探しておられます。
ダニエルのように、何の汚点もとがもない清い人を。
真のクリスチャンの姿は、教会の中でなく、教会の外側で現れます。神様は、教会の外での姿で私たちを評価されます。それこそ、偽りの信仰ではなく、世を変える本当の信仰でしょう。
主よ！私が世の光になりますように！
主よ！私が世の中でとががないように！
主よ！私がこの時代のダニエルになりますように！