ビニールハウス

身長160cmの小さな巨人が全国民の心の琴線に触れました。

ヤン・ハクソン(20歳)という子供っぽい韓国青年です。彼は貧しい家で育ちました。大黒柱であるお父さんは腕を怪我し、仕事に行く事もできません。彼も一時辛い現実が嫌で家出をした事もあります。彼の家はビニールハウスです。ビニールハウスの中を改造して部屋一間を作って暮らしています。

しかし彼は孝行息子でした。彼は自分が好きな器械体操を熱心にしました。ついにオリンピック代表選手として抜擢されました。彼は毎日辛い訓練をしながらも、必ず一日に二回ご両親に電話するのを忘れませんでした。彼は毎日4万ウォンずつ支給される訓練費を貯めて、毎月80万ウォンを両親の生活費として送りました。そして電話をしました。お金を送ったけれども、ちゃんと受け取ったのか…彼には一つの望みがありました。愛する両親がビニールハウスで暮らすことで心が痛かったのです。だから両親が住むことができる家を建てて上げるのが夢でした。彼は他の人よりもっと多い汗と涙を流しながら、熱心に訓練を受けました。ご両親に新しい家を建てるために…

彼はとうとうオリンピックの器械体操で跳馬競技の決勝に進出しました。彼は銅でもない、銀でもない金メダルを首にかけました。その瞬間、彼の心には真っ先に両親の顔が浮かびました。彼はあまりにも嬉しかったです。今では韓国に帰れば両親に安全で暖かい家を建てることができるからです。子供が恥をさらさないかと思い、記者たちにビニールハウスの家の公開をためらった母に、「何でもないから、安心して家を公開してもいい」と、むしろ母を慰めた孝行息子でした。

聖書にこのような約束の御言葉があります。

‘「父と母を敬いなさい。」これは約束を伴う最初の掟です。「そうすれば、あなたは幸福になり、地上で長く生きることができる」という約束です。’（エフェソの信徒への手紙6:2-3）両親に親孝行する人は天の約束された福を受けます。

これが全てのものの主宰者である神様が定めておいた法則です。親が子によくしてやる家庭は多いが、子供が両親によく尽くす家庭は多くありません。世の中は自ら幸福を遠ざけています。 ヤン・ハクソンという若者が本当に私たち全ての目頭を濡らしたのは、オリンピックの金メダルではありませんでした。彼の親孝行の心でした。彼は親孝行の金メダルを全国民の首にかけてくれました。

オリンピックでの金メダルは極めて限られています。いくら頑張っても一種目では全世界でただ一人しか取ることができません。しかし親孝行は違います。「親孝行賞」は絶対に一人に限られません。該当者がいなければ一人も受けられないこともありますが、多ければ全ての人が受けることができます。人々は真の人生の金メダルが何なのかよく分かっていないため、それを得るためにあまり努力しません。しかしヤン・ハクソン、彼は違いました。彼は真の人生の金メダルリストでした。彼はただ両親のために熱心に努力しました。
だからこそオリンピックの金メダルが彼の手に入って来たのです。技術の金メダルが一日の気持ちを変えるとしたら, 心の金メダルは人生を丸ごと変えてしまいます。