風呂
中世ヨーロッパの人たちはよく風呂に入らなかったそうです。
それだけではなく王様や王女たちもお風呂に入ることを嫌がっていたらしいです。
1705年フランスのパラティン王女は‘私は仕方なく顔を洗わなければなりませんでした。汚れがつきすぎたからです。’と手紙に書いたりもしました。今のルイ14世はフェンシングをしてダンスを踊って兵士訓練に参加した後に、汗で濡れた体を水で洗う代わりに衣服だけ着替えて生活したといいます。
考えでは想像もできない話です。どんな国の王女が顔も洗わずに生活するのでしょうか。
なぜでしょうか？水が珍しいからでしょうか？それとも怠けていたからでしょうか？
違います。理由はほかにありました。水に対する考え方が間違っていたからです。
その時の人たちは水が皮膚に当たることをすごく良くないことだと考えていました。
事情はこうです。14世紀中盤にヨーロッパで黒死病（ペスト）がすごく流行していました。
ヨーロッパ人の3人に1人が黒死病で命を落としました。ちょうどそのとき医師と科学者たちが水について悪い理論を発表しました。熱い水に入って毛穴が大きくなると疫病が浸透しやすいということでした。それで‘死にたくなければ風呂場とお風呂に入ることを避けなさい。’という言葉も出たらしいです。
このときからヨーロッパ人は風呂とは垣をつくって生活しました。さらに体に水気があたると病気に掛かりやすいという間違った確信で、人々は軽く手を洗うこと以外に絶対水を触らず、顔は乾いたタオルで拭くだけでした。風呂に入る代わりに衣服を着替えるだけがすべてでした。今の常識で考えるととても理解できないことです。
どの時代にもリーダーは本当に重要であります。
一人のリーダーの間違った信念のせいで数多くの人たちが苦しみます。イエス様も言いました。‘彼らは盲人の道案内をする盲人だ。盲人が盲人の道案内をすれば、二人とも穴に落ちてしまう。’（マタイによる福音書15：1
リーダーたちは自分自身だけではなく、その時代の多くの人たちを導いていく人たちです。時代全体の方向や運命を左右すると言っても過言ではありません。もし14世紀の医者と科学者たちが水で洗うことは体に良いと言ったら、王様を始めその時代の人々がそんなに苦労しながら生活しなかったかも知りません。
指導者たちの価値観や判断が世の中の流れを決定します。だからリーダーたちは絶対に自分だけ見ないで、彼らを見て従う群衆を先に考えるべきです。リーダーの導きは群れの運命と直結します。
イエス様は善良な牧者でした。それでいつも従う群れを先に考えました。イエス様は羊の群れを守るために自分を犠牲しました。まごころのリーダーは自分のために存在することではなく群れのために存在するのです。リーダーの存在の理由は自分ではなく、群れです。群れがないリーダーはもうリーダーではありません。
現在の多くの人々は各分野でリーダーになりたがっています。なぜリーダーになりたがるのでしょうか？
自分の名前と権力、富が目的でしょうか？群れの幸福と平安が目的でしょうか？
あなたは本当に、自分のためのにリーダーになりたいですか？群れのためのにリーダーがになりたいですか？