「ことわざの両面性」

ある時代劇でこのような場面がありました。
王様が幼い王子を抱っこして心配そうな顔で、「王子は1歳が過ぎたんだけど、どうしてまだ歩けないんだ。」と気になっていました。ちょうどその時、側にいた上官が、「ご心配なさらないで下さい。最初成長が遅れている赤ちゃんが、後で健やかに育つそうです。」と言いました。上官の話を聞いた王様は、すぐ明るい顔になって「そうだな。大器晩成ということ。」と独り言を言いながら微笑みました。このような時に引用できることわざには、「大器晩成」もありますが、「立派になれる木は、二葉からわかる。」という（韓国の）ことわざもあります。
この二つのことわざは真理（？）ですが、相反する意味を持っています。もし、上官が「大樹晩成」を言わずに、「立派になれる木は、二葉からわかる。」を王に言ったら、王の心はどうだったのでしょうか。微笑みはともかくきっと心配でもっと落胆したでしょう。良いことわざにもこのような相反するものがあるように、世の真理にも常に相反するものがあります。問題は、自分の選択です。どの状況の中でも、私たちは良いことを選択することもでき、悪いことを選択することもできます。自分が何を選択するかによって、その状況が私たちに希望を与えたり、絶望を与えたりします。喜びを与えたり、ため息を与えたりします。感謝を与えたり、不満を与えたりします。状況を悪く見る人には、良い状況もどんどん悪くなりますが、状況を良い目で見ている人には、悪い状況もどんどん良くなります。私たちの前には、いつも相反することわざがおいてあります。あなたは、どのことわざを自分のもので選びますか。「知識は力なり」、「無知は薬」「Nothing ventured, nothing gained.（危険を冒さなければ何物も得ることはできない）」、「石橋を叩いて渡る」「新しい酒は新しい革袋に盛れ」「本木にまさる未木なし」「多々益々弁ず」「Two's company; three's crowd.（二人ではよい仲間, 三人では仲間割れ）」
ことわざが間違ったのではありません。適用に問題があるのです。適用を常に良くしなければなりません。肯定的な人はことわざを引用しても、いつも建設的なビジョンに合うのを選びますが、否定的な人はことわざを引用しても、いつも破壊と挫折のために必要なものを選ぶ悪い癖があります。すべてのことわざは、経験から得られた真理です。ことわざを疑わずに、そのことわざを引用する自分を疑うべきです。道具が悪いのではなく、その道具を間違って選んだ自分に問題があるのです。私たちに大切なのは、良こ具ではなく、良い選択です。人生の幸せは、選択から来ます。感情に取られて否定的に選ぶ癖がある人は、後できっと後悔するけれど、信仰の中で肯定的に選ぶ人は、後できっと笑うことになります。
一言を言うときも、いつも肯定的で恵みが与えられるように言える「選択の知恵」があるように祝福します。