韓国を輝かせた人物がいる。「キム・ヨン」ハーバード大学の教授だ。
彼は、5歳の時に両親と一緒にアメリカに移民した。
ハーバード大学の医学大学教授を務めていたが、今回ダートマス大学の１７代の総長として選出された。
ハーバード、イェール、プリンストン、ダートマス大学等、米東部の８校の名門私立大学を指すアイビー・リーグで、今まで韓国人はもちろん、アジア系が総長に選出されたことはなかったという。
彼は、400名の候補者の中で堂々と総長として選ばれた。
彼は学者としてだけでなく、貧乏な人々の疾病の退治と、人道主義的な医療活動としても名が高い。
2004年には、世界保健機関（WHO）のエイズ局長として勤めたこともあり、
2005年には、USニュースエンドワールドリポートが彼を「アメリカの最高25名の指導者」の一人として選んだ。2006年には、タイム誌が彼を「世を変化させた影響力のある100人」として選んだ。
そのような彼が、あるインタービューで韓国の学生らに次のような助言をしたという。
「名門大学に入るためには、勉強だけ熱心にすることではなく、大変な状況にある人々を助ける心を持たなければならない。」
ハーバードの医大教授というと、勉強虫、研究虫[1]というようなイメージがまず浮かび上がる。もちろん、勉強も大事だ。学生なら当然勉強もよくしなければならない。勉強をよくすると、名門大学に入る。しかし、人生の目標が名門大学に入ることだけならば、そのような人生は、偉大な指導者になれないし、影響力のある人生を生きることもできない。人生には、勉強を熱心にすることよりも、もっと大事なことがあるということを、キム・ヨン教授は語っている。それは、つまり「仕え」である。世は、仕えのある人を探している。
世は、自分だけのために出世することを願う人は必要としない。そのような人は、結局自分のために世を利用し、破壊させようとするからである。しかし、世に仕えようとする人は違う。
彼は、自分は犠牲になっても、破壊されつつある世を立たせ、回復させようとする人である。勉強をする目的も、自分の栄耀栄華が目的ではなく、苦しくて大変な人々に少しでも力になり、助けになるためにすべきである。自分だけのために一生懸命生きている人は、世の破壊者になる可能性が高いが、
他人のために一生懸命生きている人は、キム・ヨン教授のように、世の偉大な建設者の位置に立つことになる。偉くなってから後で他人を助けてもいいじゃないかと反問する人もいるだろう。
そのような人は、絶対他人を助けることができない。自分に対する欲望は、満たせば満たすほど、大きくなるからだ。そして、既に身についている自己中心の思考は、どんどん深まる。そのため、今から他人を配慮し、仕える心を育てなければならない。刀を研ぐより大事なのは、心を研ぐことである。
心が正しくないのに刀だけよく研いでおくと、事故を起こすかもしれない。
何より先ず、大変な状況にある人々を助ける心を持とう。