醜い人を再び愛せるか？

10年間結婚生活をしてきたある女性の話です。今まで続いてきた夫からの批判と非難によって彼女の愛の感情はもはや痕跡もなく消えてしまいました。彼女の友達はみんな口をそろえて早くその夫と別れる方が苦痛から逃げる道だといいました。夫は彼女を敵のように相手にしました。夫は彼女を呪いました。夫は彼女を侮辱させました。夫は彼女に嫌いだとも話しました。

ところが、彼女は信仰が深く教会も熱心に通っている人でした。それで、聖書の御言葉をもって相談に応じた人の話を聞いて6か月間、かたきを愛する訓練プロジェクトに参加することにしました。

「27.敵を愛し、あなたがたを憎む者に親切にしなさい。28.悪口を言う者に祝福を祈り、あなたがたを侮辱する者のために祈りなさい。32.自分を愛してくれる人を愛したところで、あなたがたにどんな恵みがあろうか。罪人でも、愛してくれる人を愛している。（ルカによる福音書６：２７～３２）」

イエス様のこの仰せはすべて彼女に当てはまりました。それで彼女はかたきである夫を愛するように試してみました。夫が好きな愛の言葉「肉体的な関係と認める言葉」で夫を愛することにしました。彼女は信仰をもって6か月間、主を見つめながら実践してみました。

初めの2か月間はうまく行かず、たくさんの窮屈と誤解もありましたが、6か月が過ぎたらこの夫婦は完全に変わりました。かたきが恋人に変わったのです。この人たちの関係はお互いに愛し合った新婚の状態に再び戻りました。夫は相談してくれたチャプマン博士を奇跡を起こす人とも激賞しました。

聖書の御言葉を頂けたなら、先ずは実践が大事です。それでこそ、御言葉が私たちを通して働くようになります。聞いただけで何もしないと、絶対に御言葉の力は現れません。自分がまず聖書の御言葉とおり生活をすると、神様の御言葉は生きていて運動力があるので変化の軌跡をもたらします。

しかも、イエス様は最後にこのような約束の話をされました。 

「38.与えなさい。そうすれば、あなたがたにも与えられる。押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに量りをよくして、ふところに入れてもらえる。あなたがたは自分の量る秤で量り返されるからである。（ルカによる福音書6：38）」

誰が先に愛を実践するかに対する明確な回答になる聖書の御言葉です。

先に行う人が幸いです。先に愛をあげる人が福を頂くとの話です。それも与えた分より、もっと多く押し入れ、揺すり入れ、あふれるほどに福を受けるようになるのです。

憎しみの悪循環を断ち切るためには誰かが必ず先に愛をあげないといけません。肝心なのはだれが先にあげるかということです。信仰がよい人がやらなければなりません。信仰の人は主イエスにおいて愛の通路になるからです。

そして、信仰をもってあげる愛は1回、2回で終わらせるといけません。相手の愛の器が満たされるまで継続して注げなければなりません。この時、何より大事なのは愛の行動だけではなく、愛の心が一緒に伝わることです。

心が込めてない愛は偽善であって憎たらしいです。むしろ、嫌悪感だけを募らせます。愛の心なしにただただ、愛の行為だけしても絶対ダメです。必ず、心を込めて相手が好きな愛の言葉で愛を注がなければなりません。その時から、相手の愛のタンクが満たされることになります。

醜い人も十分に愛することができます。かたきも十分に恋人になれます。イエス様の御言葉を実践すればできるのです。先に実践する人が初めは損するように見えますが、きっと愛の大きな福をおさめられます。人は何を植えようが植えるとおり収められます。憎しみを植えると憎しみが収められ、愛を植えると愛が収められます。あなたはいま何を植えているのでしょうか？