一杯の食べ物

ある人がいました。彼は40歳になってから結婚しました。

子孫がまれな家門なので、誰もが子供を切に望みましたが、20年間も赤ちゃんが出来てなかったわけです。妻に赤ちゃんができないので、夫はとても切なくて神様に毎日涙の祈りをささげました。すると驚くべきことに、彼が60歳になった時に、妻が妊娠をしました。みんなが奇跡だと言いました。ところが、さらに驚くべきことは、双子の祝福を受けたのです。双子はたくましく育ちました。先に生まれた兄は、ワイルドな性格でした。彼はに野原や山に行き、狩りを楽しんでいました。ところが、弟の性格は全く違いました。彼は静かな人柄で、家にいながら、両親を助けることが好きでした。ある日、兄が狩りを出てあぶれて帰ってきました。その日に限ってウサギ一匹もつかまえられない状況でした。彼は疲れ果ててとても飢えた姿で家に帰ってきました。ちょうどその時、弟は家でお粥を作っていました。兄が弟にお粥を少し食べさせてくれと頼みました。すると弟はただでお粥を食べさせるのはあり得ないとしてお金を払うよういいました。おそらく、いままで兄が立派な獣を狩りした時に、自分も代価を払って食べた記憶が浮かび上がったようです。ところが兄にはお金もなく、狩りした獲物もありませんでした。それで弟に所有している物が何もないと伝えたところ、兄が持っている長男の特権があるのではないかといいました。そのとき兄は、世間的に全く財産になれない長男の権利をあまりにも軽く考えました。兄は「私は飢えて死にかけているのに長男の特権なんか私に何の有益があるのか？そこでご飯が得られるかお粥が得られるか」と思い、長男の権利を弟に売ってしまいました。兄は、長男の特権を譲り渡した代わりにおしるこを買って食べたのです。この物語で兄はエサウであり、弟はヤコブでした。

「ただ一杯の食物のために長子の権利を譲り渡したエサウのように、みだらな者や俗悪な者とならないよう気をつけるべきです。（へブル書12:16）」

エサウは本当に愚かなことを犯してしまいました。家屋一軒と一杯のラーメンを物々交換し食べたことよりもはるかに馬鹿なことをしたのです。おしるこは、飢えたお腹を満たす一飯の食事に過ぎないが、長男の権利は神様が与えられる家門代々の福だからです。

今の時代もすぐ目の前に見える一杯の食べ物のために神様が与えられる霊の祝福を古草履のように捨てる人が少なくありません。それがどれくらい貴重なものかを知らないからです。もし、エサウが長男の特権がどれほど大切なのかを知っていればお粥10000杯をあげるとしても絶対に売らなかったでしょう。霊的なものの大切さを知ることが本当の祝福です。豚に真珠をやっても足で踏むだけでなく、食べるのもできない奇妙なものをやったとし人に攻撃してくるみたいです。豚は真珠を知らないが、人は豚の餌よりも真珠がはるかに大切なのを知っています。霊的な人は、霊のことがいかに大切なものかを見分けられる人です。

「つまり、霊的なものによって霊的なことを弁えるのです。（コリント人への手紙Ⅱ　2:13）」